キノコの美肌効果とは?

キノコの美肌効果とは?

最近、都内の有名スーパーや百貨店の地下食料品売場の生鮮野菜コーナーをのぞくと、いままで見たこともない、純自の入道雲のような形をしたキノコと出会うことがある。耳掻きの先端についた″凡点〃を巨大にしたような形状のキノコだと思えばいいだろヽつ。私たちにはまだ馴染みの薄いキノコとあって、『健康キノコ』、あるいは「みそ汁に入れたり、サラダの具としてお楽しみください」といった説明書が添えられていることが多いようだ。これがヤマブシタケである。手の平サイズのものが一つ数百円程度で販売されているが、その一部を千切って口に含んでみると、淡いキノコ特有の香りに混じってほんのりとした甘味が口中に広がる。

 

キノコの薬効効果

シイタケやマイタケほどキノコ臭くはなく、上品な味といつていいが、実はこのヤマブシタケ、中国では「四大山海の珍味」として重宝されているのである。上に紹介した漢文は中国のある医学雑誌に紹介された記事である。後述するように中国ではヤマブシタケは「猥頭苅」と呼ばれているが、記事ではその味覚について「新鮮なものはおいしくて栄養も豊富。それゆえに中国料理の素材の中では熊の手、ナマコ、フカヒレとともに″四大山海の珍味″と呼ばれている」、そのように記されている。皆さんも中国旅行をした際に、スープその他で知らないあいだにこのヤマブシタケを味わっているのかもしれない。食べ方のノウハウはその道のプロにお任せするとして、私の印象では、細かく千切ってグリーンサラダの素材として用いると、自とグリーンのコントラストがとても鮮やかなはずだ。このキノコの薬効は、漢方の本場。中国では古くから巷間語り継がれてきている。たとえば、いまから400年ほど前に記されたとされる『農政全書』には″狭頭″の名前で登場している。つまり、中国の人々はこのキノコを手長猿のアタマに見立てたのである。もっとも400年前のこの著書にはその薬効は記されてはおらず、食用キノコとして紹介されているにすぎない。


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